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4-Methyltetrahydropyran MTHP

CAS No. 4717-96-8MTHPの構造式


MTHP(4-メチルテトラヒドロピラン)は、高い極性を持ちながらも水との相分離性が高く、安定性も高いため、化学反応、後処理、抽出においてプロセスの改善に貢献します。

MTHPトップ画像

特徴とメリット

■高極性

  • 有機金属反応など溶媒に極性が求められる反応に使用可能

■水との相分離に優れる

  • 反応工程、及び後処理工程の全工程を通して単一溶媒で実施可能
  • 高抽出収率
  • 排水処理負荷低減

■酸、塩基、酸化等に対して安定性が高い

  • 副生成物の生成リスクが低く、高純度の目的物取得に貢献

■その他

  • 反応や基質によっては、他のエーテル系溶媒系よりも高反応収率
  • 極低温反応をよりマイルドな温度で実施可能
写真:水との相分離実験
  • 各試験管に水(緑色に着色。各15ml)を加えた。
  • 右側3本の試験管に対して、THF、2MTHF、
    MTHP(着色せず。各15ml)をそれぞれ加えた。
  • 室温で20秒間振り混ぜ、3時間静置。

*2MTHF : 2-メチルテトラヒドロフラン


用途展開

反応溶媒

  • 有機金属反応(Grignard反応 etc.)
  • 遷移金属触媒反応(鈴木-宮浦カップリング etc.)
  • 芳香族、ハロゲン系溶媒の代替
  • その他(共沸脱水、ペプチド合成 etc.)

抽出溶媒

重合溶媒

コーティング

イメージ:実験器具

基本物性

 沸点
(℃)
融点
(℃)
密度
(20℃,g/cm3
粘度(cP)引火点(℃)水への溶解度(wt%)

溶剤への水の溶解度(wt%)

共沸点(℃)(H2O ratio)SP値*(cal/cm3)^0.5

MTHP

105-920.860.786.51.51.485(19wt%)9.0
THF65-1090.890.55-1564(6.0wt%)9.5
2MTHF80-1360.850.60-11144.471(11wt%)8.9
CPME106-1400.860.55-11.10.383(16wt%)8.4
Et2O34.6-1160.700.24-456.51.234(1.3wt%)7.6
1,4-Dioxane101121.041.301188(18wt%)10.0

*Calculated according to “Hansen solubility parameters a user’s handbook 2nd edition, CRC Press, ISBN: 0-8493-7248-8”


プロセス改善

水との分離性が良いため回収・再利用が可能になり、また反応後処理時に濃縮作業や抽出溶媒が不要になることにより省エネ、CO2削減の効果も期待できます。

工程簡略化モデルとCO2削減効果例

MTHPの水分離性が良いため回収・再利用が可能になる

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